ご相談者 M様 50代女性 ご子息 20代
私達MRは、総合探偵社として様々な調査を行っておりますが、
浮気調査、不倫調査などをはじめとする、ご夫婦間問題を多く取り扱っております。
日々このご相談を受けながら
「どうして結婚前にわからなかったのだろうか?」と感じることが多くあります。
ご相談者様に伺ってみると、
「相手に否定され、大丈夫だと言われてそのまま鵜呑みにしてしまった」
「感づいてはいたけれど、相手に問いただせなかった」
「わかってはいたけれど、結婚したら変わってくれると思った」
などなど理由はさまざま。
しかし、結婚はゴールではなく、あくまでも人生の新たなるステージの幕開け、スタートなのです。
数十年この人と一緒に人生を生きていくと考えた時、相手に対して疑念があれば、
そこはすっきりと1点の曇りもない状況にしておくべきなのです。
結婚生活が始まれば、大小様々な問題に否が応でも立ち向かっていかなければならないからです。
信頼関係でしっかり結ばれたご夫婦であれば、どんな困難も乗り越えて行けるものです。
けれど、相手に対して疑念があったとしたら・・・
大船相談室へこられたM様は、鎌倉市という立地柄でしょうか、おっとりとした気品のある方でした。
S市にに研修医として勤めて間もない息子さんから結婚をしたいと連絡を受けた時、
M様は胸騒ぎを覚えました。
以前、息子さんの様子を見にS市に出掛けて行った折、
仕事に行っているはずの息子さんが自宅アパートで女性と居る所に偶然鉢合せしてしまったのです。
普段から息訪ねる際には特に連絡もせず、合い鍵で出入りし、
部屋の掃除や洗濯、2,3日分のおかずをこしらえて冷蔵庫に入れ、
夜に帰って来た息子さんの顔を見て、その日のうちに、あるいは翌日帰ることをしていて、
いつもならM様に対して息子さんは、ありがたい、ありがたいといつも感謝してくれていたのに。
その日に限って息子さんは、玄関のドアを開けてM様の顔を見た瞬間にキレてしまったそうです。
不審に思ったM様は、半ば強引に家の中へ入ると、そこには若い女性の姿が。
とはいえ、息子さんも若い男性ですから・・・と私が返すと、
そこはそれ、そんなことがあっても不思議ではないとM様も仰います。
ただ、その時の女性の言動に、かなりの不審感を抱いたそうです。
息子さんよりも8つも年上で、経歴は華やかではあるものの、今は実家の仕送りで求職中。
実家は関西でこれまたかなりいい家柄なのだと、得意気に話をしたそうですが、
品格や女性の細やかさ、彼氏の母親に対する尊敬の気持ちが全く見られなかったということです。
結局、二人から話を聞き、その後きつくお灸をすえて帰られたそうです。
ほどなくして、彼女とは別れた、と息子さんから連絡が来たので安心していたのですが、
息子さんが今回結婚したいと言ってきた相手が、あろうことかその時の女だったのです。
M様のご主人は息子さんから聞いた彼女の経歴や家柄にもちろん文句はなく、
何故、M様がそこまでかたくなに反対されるのかがわからない、とすっかり相手びいき。
M様は、そこまで結婚したいならばと、息子に言って彼女に書かせた釣書をご持参くださいました。
確かに拝見すると、申し分ない御家柄であり、経歴ではありますが、
ここまで華やかなのは返って不自然さを感じるものでもありました。
そして一番は、まだ30半ばにして、6回の転職をしている事実なのです。
M様のご希望は、この釣書に書かれている事が本当なのかどうか、
また、相手の両親、兄弟、親戚に関しても何か不審な点はないかどうかを調べて、
できればこの結婚話を白紙に戻し、息子さんの目を覚まさせてやりたい、ということでした。
こうして、MRで結婚前調査をする事になったのですが、恐らく女性にたきつけられていたのでしょう、
「結婚を認めてほしい」「連れていくから会ってくれ」と話をどんどん進めようとしているのです。
M様の場合は、結婚前調査にお時間がかかる可能性が大きいところがありました。
しかし、結婚の許しを出す前にご報告をさせて頂きたかったので、
それまでなんとか時間を稼いで頂く事にしました。
M様のご都合、ちょうどいいタイミングで計画していた海外旅行、
体調を崩された(これは本当にストレスと季節の変化によるものでした)こと、
あれこれ相談しながら、もっともらしい理由で挨拶を拒み続けていただいたのです。
そうして待ちに待ったご報告の日を迎え、私も同席させていただきました。
調査部の班長が、分厚い報告書を読み上げる間、
M様も私も一言も発することなく聞き入っておりました。
結果は、家族、親せき筋はほぼ問題はなく、本人の経歴も大きな詐称はなかったものの、
彼女の風評は耳を疑うような酷いものでした。
その性格故に起こす行動が、6回という転職という形に現れていたのです。
調査部の班長からは、
「今回ここまでお時間がかかってしまい、本当にお待たせしてしまいましたが、
聞き込み調査をしていくにつれ、彼女の人となりがどんどん浮き上がってきましたので、
これはと思い、そこにじっくりと時間をかけさせていただきました。
M様が仰るとおり、家柄や経歴に問題は見受けられませんが、
やはり第一印象、M様の直感は正しかったのだと思います。
この調査結果をもとに、まずはご主人様としっかりお話合いをなさって、
ご夫婦の意見としてご子息とじっくりお話をするとよろしいかと思います。
その手順やシュミレーションは担当カウンセラーがしっかりフォローさせていただきますので、
ご安心なさってください。」
この調査結果を持ち帰ったM様は、早速ご主人と話し合ったそうです。
ご主人は報告書をご覧になり、大切な息子さんからの話とは言え、それを鵜呑みにし、
M様のご心配を、子離れができない母親の嫉妬と頭から決めつけて取り合わなかった事について
心から反省をし、謝ってくださったそうです。
その後、訝る息子さんだけを呼び、
お二人揃って今回の結婚を認められない旨のお話をされたそうです。
最初は納得がいかないと反発していた息子さんだったのですが、
ご主人が辛抱強く何度も息子さんの所に足を運び、時にお酒を呑みながらじっくりと説得され、
一方でなかなか結婚へ踏み切らない息子さんに業を煮やした彼女のメッキが少しずつはがれ、
息子さん自身がようやく冷静に考えられるようになっていきました。
ご報告終了後から半年が経った頃、M様から、息子さんはきっぱりと縁を切ることができましたと、
ご連絡をいただきました。
「最初は私のことを更年期だのうつ病だのとバカにしていた主人ですが、
事実が見えた途端100%方向転換してくれて、いえ、こんなに頼れる人だったんだと、
改めて主人を見直しました。
先生の仰る通り、男親と女親では、息子に対する温度差って大きいものだったんですね。
でも、今回のことで私達家族の絆が、夫婦の絆もですが、また強くなったと思うんですよ。
あの彼女にすら今は感謝したい気持ちです。」
と明るい声でお話しくださいました。
この案件は、M様が彼女に会った時の印象から始まったものです。
お子様が申し分のない立派なお相手を連れてきたら、親御さんとしては快く賛成し、
息子娘の幸せの為ならばと、すんなり結婚へ向けて幸せな準備を進めることでしょう。
けれど、その中に、あれ?と思う事があったとしたら。。。
ふとしたことで感じた不審や直感は、長く人生を積み重ねてきた親御さんなら、
かなり信憑性の高いものとなり得るのです。
M様の場合は、その不審や直感をご主人に反対されていましたが、
それでも敢えてご主人に内緒でMRへ結婚前調査の依頼に踏み切りました。
それは、自分の直感を信じ、本当に何も無ければそれで安心だと、
たとえ自分が彼女のことが好きになれなくても、
息子が幸せになってくれるならばそれでもかまわない、そんな強い愛情の賜物だったのです。
結婚生活は数十年に渡って重ねていくもの、続けていくものです。
息子さん、娘さんに人生の最後まで添い遂げて幸せになって欲しいと願う親御さんの強い愛情が、
お子さん達の幸せに繋がるということを、再確認した案件でした。
記事作成 佐藤(クリックするとご挨拶映像が見られます)